2015年07月19日

艾(もぐさ)の楽しみ 【小山忠次郎商店 再び】

先月最終土曜日の6月27日(土)、
午前中にお休みをいただき、

大里生涯学習センターで行われた、
「お灸だけじゃない艾(もぐさ)の楽しみ」
という講座に参加してきました。

講師は、静岡市内の昔ながらの艾(もぐさ)屋さん
小山忠次郎商店の小山博さんと澄乃さんご夫妻でした。


小山さんご夫妻


「すろ~らいふ」の表紙を飾ったこともある商店です。

わたしも以前、
先代がお店にいらっしゃるときにお邪魔したことがありましたface13icon12
今、思い起こせば、とても貴重な、
すばらしい時間と空間を過ごさせていただきましたicon12

そのときの様子は、こちらから → クリック

この日は、「お灸だけじゃない艾(もぐさ)の楽しみ」ということで、
老舗艾(もぐさ)屋ならではの上質なもぐさをふんだんに使った
お灸以外の艾(もぐさ)の楽しみを教えていただきました。


もぐさ茶


お茶パックに入れた上質もぐさがふんだんに使われますface08emoji01

話には聞いたことがありましたが、はじめて飲みました。
純度の高い上質なもぐさを使っているので、
雑味がなく、なんとも上品なお味でした。
それにしても、こんなにいい品質のもぐさをふんだんに使って、
なんとも贅沢なemoji01さすが、老舗艾(もぐさ)屋さんですemoji01

生のよもぎから作られるもぐさの量は、かなり少ないです。
もぐさの等級によって精製度、純度は変わってきますが、
最上級品では、よもぎ1Kgあたりから、
わずか5~6gしか 取れません。

もぐさは、それほど貴重なものですので、
鍼灸学校に通っていたときは、捻る練習で使ったもぐさも
捨てないで別の容器に取っておいて再利用するように先生に言われていました。

授業でもぐさ作りのDVDを見せてもらった時に、
昔は、艾(もぐさ)の産地として名高かった場所も
開発が進んで、緑豊かな山々が禿山になってくると、
もぐさの材料となるよもぎが採れにくくなっているという話も聞いたことがあります。

すべては繋がっています。

一見、繋がっていないように見えることでも、巡り巡って、
影響を与えていることがあります。

ふだんもできるだけ環境のことを考えながら、
学び・選択して生活することもできますし、

お灸を使うときは、これからも、
自然に感謝しつつ、大切に使っていきたいです。



もぐさ飴づくり


昔懐かしい水あめに


こちらも上質なもぐさをちょこんとピンセットで乗せてもらい


しらばく練り練りすると、もぐさ飴のできあがりemoji01

こちらも、なんともやさしい自然なお味です。
もぐさのさわやかな香りが口に広がり、のどもすっきりする感じですface22

もぐさの材料となるよもぎは、万能な薬草です。
優れた浄血・造血・止血作用がよく知られています。

最近では、よもぎの抗発ガン作用も注目を集めています。

よもぎの葉にある綿毛を集めて作られたもぐさは、
お灸として使われますが、
よもぎのようにお茶にしたり、食べることもできるのです。

鍼灸学校に通っているときに、授業の雑談で、
もぐさはよもぎから作られているから、食べられるんだよ、
という話を聞いたことがあります。

その話と共に、先生がパクリともぐさを食べたことも
思い出されますface08face02

よもぎのようにもぐさも服用した場合、
胃腸薬として整腸作用があったり、健胃効果が期待できるそうです。



専用の台を使って「つれもぐさ」を作る体験もしましたface22


仕上げは奥さんの澄乃さんが下の写真のサンプルの
つれもぐさのようにきれいに整えてくれます


もぐさのサンプル

とても楽しい講座でしたemoji01face22
講師の小山忠次郎商店の小山博さん、澄乃さんご夫妻、
講座を企画・実現してくださった市の担当の皆さま、
ありがとうございました~face22

静岡市内に歴史のある、
小山忠次郎商店さんのようなお店が、

後継者の方たちの努力で、伝統を絶やすまいと、
今も続けてくださっていることは、

お灸を愛する一静岡市民として、
鍼灸を仕事としている者として、
とてもうれしいことですし、

お灸や、日本の古き良きものに興味のある方は、
お店に足を運んでいただけたら、と思います。

現在は、兼業でお店をやっていらっしゃるそうですので、
お店に行くときは、電話でお店が開いているか、
確認してから行った方がよろしいかと思います。


「台座灸ではない、昔からのお灸をしてみたい。」

「お灸を据える場所を教えて欲しい。」

といったお灸に関するご相談もPICA PICAでは、
受け付けております。

ご希望のテーマでのお灸教室の開催も可能ですので、
お気軽にお問い合わせくださいicon12
  


Posted by pica pica at 15:26Comments(0)日常